Zenlogic(ゼンロジック)にMovable Type7を設置したので、その設定のまとめです。Zenlogicはファーストサーバーが提供しているサービスブランドです。Movable Type7は、CMSで現在ベータ版が出ています。ZenlogicではMovable Type7の簡単インストールはできないため、手動でやる必要があります。旧ファーストサーバーからZenlogicにサーバー移動となり、データベースはMySQL5.0.x、フォルダikko_wwwとikko_sslと分かれているため、defaultにすべてのコンテンツを集約し、SSL化するという目的で動いています。元々MovableType5.0.2を使っています。
Movable Type7を設置した目的
旧ファーストサーバーからZenlogicにサーバー移動となり、データベースはMySQL5.0.x、フォルダikou_wwwとikou_sslと分かれているためdefaultにすべてを集約し、SSL化するという目的の作業の準備です。元々MovableType5.0.1を使っていたため、セキュリティ保全の目的もあり新しいMovable Typeを設置することになりました。
既存サイトの概要は下記の通り
・Movable Type5で作ったブログが大体20ほどある
・全体の記事数は3000ほどある
・記事にはhttpへの絶対パスのリンクがある
・現在のページはikou_wwwとikou_sslに分かれており、Movable Typeはikou_wwwに入っている
・現在のMovable TyepのデータベースはMySQL5.0.x
WordPressを入れることも検討したが、次のことからMovable Typeを継続した方がよいと判断した。
・Movable TypeのテンプレートをWordPressのテンプレートに変更するためコストが高い
・上記に合わせて、WordPressを元のURLに設定する、もしくはリダイレクトの設定が大変
・ブログ数が多いので、管理画面の使いやすさから言ってもMovable Type
・Movable Typeの方がセキュア
Movable Type7で廃止や改変となったタグもあるため、作業としてもかなり大変で、ページごとにSSLに対応しているか最終チェックしなければならないためかなり時間を要する作業です。
Googleのウェブマスター向けブログで7月からSSL化を標準としなければならないというアナウンスがあったため、6月中に仕上げる内容です(今からでも結構やられます)。
今回はその初期段階として、ファーストサーバーのZenlogicにMovable Type7をインストールする手順を紹介します。
仮ドメインの設定
概要の通り、現在のドメインは、ikou_www、SSLはikou_sslに向いています。「default」というフォルダには何もドメインが設定されていなかったので、Zenlogicのカスタマーポータルで設定を行いました。Zenlogicでは標準ドメインが用意されています。最終的には、SSLのコーポレートドメインを「default」に向け、httpからはリダイレクトする予定ですが、テンプレート、ブログ記事の移動、SSLのテストを行うための場所を作ります。
標準ドメイン:xxxxxxxxxx12345.znlc.jp
このドメインを「default」に向けてやります。
「コントロールパネル」→「WEB」→「WEBドメイン設定」
ドメイン名の表が出てくるので、「ドキュメントルート設定」というボタンを押します。
SSLにしたいので、「SSLドキュメントルート」を「default」のフォルダに設定して「保存」
これで仮ドメインの設定は完了です。
MySQL5.1を起動・初期化する
既にMySQL5.1を使っている場合は起動する必要はありません。
ファーストサーバーの旧サービスからの移行後初のデータベース設定なので、MySQLを起動・初期化させています。
気を付けなければいけない点は、
旧サービスでポート番号3306を使っている場合、それ以外の番号(3307~3999)を利用しなければならない
ということです。
「パスワード」、「ポート番号」を入力して完了です。
phpAdminをインストールする
Zenlogicでは簡単インストールでphpMyAdminが用意されています。
「コントロールパネル」→「phpMyAdmin」でインストールするディレクトリーを選択して「インストール」のボタンを押します。
今回は「default」のフォルダにインストールしました。
ログインするときのアドレスは
xxxxxxxxxx12345.znlc.jp/phpMyAdmin
ID:root ※よく読めばあるのですが、パッとわからなかった。
PW:先ほどデータベースで設定したパスワード
となります。
Movable Type7用のデータベース作成
インストールしたphpMyAdminでMovable Type7用のデータベースを作ります。
「ログイン」→「ユーザ」→「ユーザを追加する」
ユーザーを追加するという項目が出てきます。
ログイン情報
ユーザ名:「テキスト入力項目の値を利用する」 「ユーザ名」
ホスト:「ローカル」 「localhost」※自動で入る
パスワード:「テキスト入力項目の値を利用する」 「パスワード」
ユーザー専用データベース
「同名のデータベースを作成してすべての特権を与える」にチェックする
グローバル特権
「すべてにチェックする」
漏れ、誤りがないか見直したら「実行」ボタンを押す。
これでphpMyAdminによるMovable Type7用のデータベースの設定は完了です。
Movable Type7の準備
Movable Type7をダウンロードする
2018年4月2日時点で、Movable Type7のベータ2がリリースされています。
ベータ版のダウンロードは
Movable Type BETAでダウンロードすることが可能です。
FTPでサーバーにアップロードする
上記でダウンロードしたファイルを解凍し、できたフォルダごと(cgiのファイルがある上のフォルダ)アップロードしてください。
ファイル数が4570、フォルダ数が619ほどあるので結構時間がかかります。
大体30分くらいでしょうか。
それまでネットサーフィンしたり、漫画を読んだり、ゲームをしながらお待ちください。
ファイルの属性(パーミッション)を755に変更する
アップロードしたファイルの一部の属性(パーミッション)を755に変更します。
対象はトップレベルにあるcgiファイルです。
mt.cgi
mt.pcgi
mt-atom.cgi
mt-check.cgi
mt-comments.cgi
mt-config.cgi-original
mt-data-api.cgi
mt-feed.cgi
mt-ftsearch.cgi
mt-search.cgi
mt-tb.cgi
mt-testbg.cgi
mt-upgrade.cgi
mt-wizard.cgi
mt-xmlrpc.cgi
以前のバージョンと違うものになっている部分があります。
ファーストサーバーの説明にもないファイルがあるのでご注意ください。
Movable Typeにサインイン
ここまで問題がなければ、https://ドメイン/mtフォルダ名/ に行ったときに設定画面が出てくるはずです。
「オプションのPerlモジュールのうちいくつかが見つかりませんでした。」と表示されますが、気にせず「次へ」
データベース設定の画面では、データベースの種類やデータベースサーバはそのまま
データベースの種類:「MySQLデータベース(推奨)
データベースサーバ:「localhost」※ポートを設定したら127.0.0.1:ポート番号と説明されてましたが、そのまま。
データベース名:phpMyAdminで設定したユーザ名と同じ
ユーザー名:phpMyAdminで設定したユーザ名と同じ
パスワード:phpMyAdminで設定したパスワードと同じ
ここまで入力し、「接続テスト」をクリックし、問題がなく「データベースの設定が完了しました。」と出ればOK。
後は、メールとユーザー情報の入力を進めていきます。
最後に「ウェブサイト名」を入れて「インストール」
これでMovable Type7がインストールされました。
後は管理画面にサインインしたら完了です。
Movable Type7インストールのまとめ
以前、ファーストサーバーにはMovable Typeを入れたことがあったのですが、Zenlogicになって初めてやったのでかなり気を使いました。
疑問に思ったことはすべてコントロールパネルのサポートから問い合わせを入れています。
最近、WordPressばかり使っているおり、大体のサーバーには簡単インストールがついているので、そのありがたみをひしひしと感じました。
そこまで時間のかかる作業ではないのですが、既存サイトはまだ動いているし、更新も完全に移行するまで継続します。
万が一というか、既存サイトに何も影響ないことを確かめながら(予想通り何もないのですが)進めた感じです。
今後は、インストールしたMovable Type7と既存の5のテンプレートのコードの書き換えのテスト、データのインポートなどを進めていこうと考えています。